住宅ローンの話
住宅ローンはご家族と一緒に借りることができます ~ペアローンについて~
2023.02.15
住宅ローンはご家族の方と協力して借りる「ペアローン」を利用することができます。
ペアローンとは・・・
ご夫婦2人で借りることを想定したローンが多いですが、親子やパートナーでも借入可能な金融機関もあります。
例えばご夫婦2人でペアローンを組むケースでは・・
ご夫婦それぞれの名義で住宅ローンを契約しますので、1つの住宅を購入するのに2つの住宅ローンを組む形になります。相手のローンに対してはお互いが連帯保証人になります。
手数料などは2契約分かかります。とはいえ、金融機関の手数料の多くは「借入額×○○% ※2.2%の金融機関が多い」で計算しているため、結果手数料に大きな差が出るケースは少ないでしょう。
夫婦ともに主債務者となるため、自分が借りた金額の返済義務があり、それぞれのローン金額について住宅ローン控除を受けることができます。団信もそれぞれ加入できます。
また、住宅ローンの金額の割合に応じて、家の所有権は「持ち分」として振り分けられそれぞれ登記します。
ペアローン利用を考えられる大きな理由は2つ
- 住宅ローン控除が受けられる
ご夫婦ともに収入があり、どちらか一方では住宅ローン控除を全額使いきれない場合で、お二人で借りることで、住宅ローン控除をすべて受けることができる。
- どちらか一方では希望の金額を借りられない
希望額を2人で分けることで、希望金額が借りることができる。
2の場合は、お2人の収入を合算して「連帯保証」や「連帯債務」とすることで、希望額が借りられる可能性があるので、必ずしもペアローンにする必要はありません。
ただし、ペアローンで借りた場合はそれぞれ別のローンを組んでいる状況ですので、もしもどちらかお1人団信で保障されている症状になった場合、そのお1人分の住宅ローンは団信で返済されますのでゼロになります。つまり、もうお1人分の住宅ローンはそのまま残りますので返済を続けなくてはいけません。
また、残念ながらご夫婦が離婚する場合、ペアローンの一本化のため、新たに単独で住宅ローンを組む必要が出てきます。ペアローンから単独ローンでの借換えを行うことができる金融機関を探すのは難しく、また単独で残債の住宅ローンの審査に通るか、という問題もあります。あわせて家の持ち分も1人に登記し直す必要があります。
先日お電話でペアローンについてご質問いただきました。すでにペアローンで住宅ローンを借りた方でしたが、借入後にペアローンのデメリットを知りビックリされたようです。すでに住宅ローンがスタートしているため、一般的にはペアローンの解消は難しいと思います。
ペアローンを考える場合は、契約前に住宅ローン控除のメリットと、もしもの時のデメリットをしっかり検討してくださいね。