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住宅ローンの話

住宅ローンの連帯保証と連帯債務とは?

2023.02.17

収入などの問題で、希望額が借りられない時、複数のご家族で協力して借りられる額を増やすことができるケースがあります。

例えば、ご夫婦で家を購入しようと思った場合
ご夫婦共働きで、ご主人の方が収入が多いためご主人の名義で住宅ローンを借りようとしたら、希望額は借りられなかった、としたら。。。「連帯保証」「連帯債務」などで収入合算して審査をする方法や、「ペアローン」でご夫婦それぞれが希望額を分割して借りる方法があります。

◇連帯保証は
債務書:ご主人 連帯保証人:奥さま
返済義務:ご主人だけでなく奥さまにも支払い義務があります。金融機関はどちらに請求しても良い
住宅ローン控除:債務者のご主人のみ
団信:債務者のご主人のみ
   ご主人にもしものことがあった場合、住宅ローンは団信にて返済
   ※「もしも・・」は団信の保障内容による
家の登記:ご主人お1人の名前で登記

◇連帯債務は
主たる債務者:ご主人 連帯債務者:奥さま
返済義務:ご主人と奥さまに同様に支払い義務あり(1つのローンを2人組む)
住宅ローン控除:ご主人と奥さまお2人が返済負担割合に応じて受けられる
団信:一般的には主たる債務者のご主人のみ
   ご主人にもしものことがあった場合、住宅ローンは団信にて返済
   ※金融機関によってはお2人それぞれ団信に加入できるケースもあり
   ※「もしも・・」は団信の保障内容による 
家の登記:返済負担割合に応じてお2人それぞれに登記

◇ペアローンのペアローンの詳細はこちらをご覧ください。
住宅ローンはご家族と一緒に借りることができます ~ペアローンについて~

「連帯保障」「連帯債務」「ペアローン」いずれも、奥さまの収入を鑑みて住宅ローン借入額の審査をするので、基本的には借入可能額は増えます。しかしながら、住宅ローンの借換えが難しい、というデメリットもあります。

私が考える大きな違いは以下の3

1.団信
基本的に連帯保証と連帯債務の場合は、債務者(主たる債務者)であるご主人の保障のみ、のため、奥さまにもしものことがあった場合には、ご主人は住宅ローンの返済を続けなくてはいけません。
反対にペアローンは例えばご主人に何かあった場合、ご主人名義の住宅ローンは返済義務はなくなりますが、奥さま名義の住宅ローンは残りますので、返済は続きます。

2.住宅ローン控除
連帯保証は、債務者のみ住宅ローン控除が認められますが、連帯債務とペアローンはご自身の負担分の住宅ローン控除を受けることができます。

3.登記
登記は基本的に住宅ローン負担割合によってそれぞれの名義で登記されます。
連帯保証はご主人お1人の名義に、連帯債務とペアローンはお2人の負担割合によって登記されます。
将来的に離婚、となった時には、どちらか一方の名義にするなど、手続き等が必要な可能性があります。

住宅ローン借り入れに関しては、メリットとデメリットを検討し、将来にわたる住宅ローン返済シミュレーション等を行ってから、住宅購入の具体的な行動に移られることをおすすめします。