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社会制度の話

遺族年金受給の男女差に違憲判決!

2013.11.29

先日「2014年度から夫も遺族年金を受け取れます」で、来年度から遺族基礎年金は夫も受け取れる、とお伝えいたしました。

しかし、他の年金等はまだまだ男女により受給資格が違うものが多く、今回「遺族補償年金」について、大阪地裁が「違憲」と判断しました。

遺族補償年金とは、"労働者が主たる生計者(主に生計を維持していた者)だった場合、配偶者・子・父母等に支払われる年金"です。しかし、妻以外は、受給資格条件があり、条件に満たなければ、一時金のみ支払われています。

そもそも年金等を制定した当時は、「夫が外で働き妻は専業主婦」というスタイルが多く、夫が亡くなった時に妻が働きにくい、という背景があったため、「妻に支給する」とされる年金等の制度が作られました。

この制度の在り方自体が、現在の社会にそぐわないものだ、と裁判所が判断したことで、今後は男女差のない年金制度に向けて動き出すことになりそうですね。