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損害保険の話(損保会社で扱う保険)

雪解け時期に多い落雪の事故、保険金は受け取れる?

2022.03.16

暖かくなってくる北海道のこの時期、雪解けが進むと多いのは、屋根からの落雪によるアクシデントです。

修繕などが必要な状況になると、保険金で対応できるのではないか、と考えてご連絡をいただくことが増えるのもこの時期です。

結論から言うと、保険金で対応できるケースは多いです。ただし、状況により対応できる保険の種類が違うのです。ここが損害保険に難しいところなのです。

まず、屋根からの落雪によって自宅の窓や壁などが壊れてしまった場合、火災保険の「雪災」の補償によって修繕が可能です。一般的には火災保険に加入していると初めからついている補償です。

意外と多いのが、落雪によってお隣さんのベランダや物置などを壊してしまうケース。この場合は、通常の火災保険の補償ではなく、「賠償」に関する補償をつけていないと保険金が受け取れません。火災保険・自動車保険・自転車保険・共済などの特約で「個人賠償」「日常生活賠償」などの名称の補償に加入している必要があります。

自分自身の被害ではなく、相手に対してケガや物を壊したなどによって賠償金を支払わなくてはいけないときに保険金を受け取れる補償です。落雪で何かを壊したケースだけでなく、ケガをさせてしまった時や、マンションなどの水漏れで下の階に被害が出てしまった時、子供がお友達にけがをさせてしまった時、など、広い範囲で補償してくれます。意外と使う場面の多い補償なのです。

掛金も高額ではないので、もしも加入していない場合には加入することをおすすめいたします。

親族の家を相続した場合などにも火災保険とともに加入しておいた方がよいと思います。

反対に様々な保険の特約として付帯することが可能ですので、重複して保険料を支払っている可能性もあります。一度保険証券を確認してみましょう。