コラムCOLUMN

税金の話

税金に関する扶養の考え方(所得税編)

2014.06.14

前回「社会保険の扶養に入る、ということ」で社会保障に関する扶養について、アップいたしました。「扶養に入る」ことで、被扶養者は別に保険料を負担することなく、給付等を受けることができる仕組みです。

それでは税法上の考え方はどうなのか・・税金を納める方に、控除対象扶養親族がいる場合、一定の金額の所得控除を受けることができます。これが税法上の扶養控除です。

例えば、ご主人が、奥さま・お子さま・ご両親の生活費を担っている(生計を一にしている)ご家庭の場合。「合計所得が38万円以下」「青色・白色申告者の事業専従者でない」の条件を満たしていると、奥さまは「配偶者控除」・お子さま・ご両親は「扶養控除」の対象となります。これがよくいう「扶養控除内」にあたります。

上記に当てはまる場合はご主人の課税対象所得から一定額控除されます。結果、ご主人が支払う所得税は安くなります。

○配偶者控除→38万円控除
        →配偶者が70歳以上の場合は老人控除対象配偶者として48万円控除

○扶養控除
・16歳以上19歳未満のお子様→一般の控除対象扶養親族として38万円控除
・19歳以上23歳未満のお子様→特定扶養親族として63万円控除
・70歳以上の親と同居→老人扶養親族・同居老親等として58万円控除
・70歳以上の別居の親の生活費を担っている→老人扶養親族・同居老親等以外として48万円控除

上記の配偶者控除が適用にならない場合でも、ご主人の合計所得金額が1,000万円以下で、奥さまの合計所得が76万円未満の場合、奥さまの所得に応じた控除を受けることが可能です。これを「配偶者特別控除」といいます。

「合計所得38万円以下」というのが、いわゆる「103万円の壁」となります。次回はこちらについてお話したいと思います。