コラムCOLUMN

損害保険の話(損保会社で扱う保険)

火災で損害賠償を請求されることも?

2014.05.01

以前「火災保険で気を付けることって?」で、「失火責任法」により近所の火事の火が燃え移った時でも損害賠償を請求することができない、というお話をいたしました。
※失火責任法とは・・木造家屋が密集しているわが国では大火の例も多く失火者に莫大な賠償責任を負わせることは妥当でないとの趣旨から制定されたもので、一般的不法行為の原則を緩和し、軽過失による失火は免責としています。

しかし、火事になった経緯によっては、損害賠償を請求されることもあります。
火元に重大な過失(重過失)とは「注意義務違反の程度が大きい、当然払うべき注意をはなはだしく欠くこと」があると認められたときです。

例えば、「天ぷらを揚げている途中でその場を離れ、天ぷら油に引火」「寝たばこの危険性を知りながら対応策を講じない」「石油ストーブの火を消さずに給油してこぼれた石油に引火」等々。

一般的には裁判等で争われ、重過失が認められれば損害賠償責任が生じます。

そんな時に、火災保険の「類焼損害補償」を付帯しておくと、この損害を補償してくれます。

もちろん、重過失行為はご自身で日々気を付けていれば防げると考える方も多いでしょうが、一般的な火災保険の特約として契約することが可能ですので、気になる方は検討してみてはいかがでしょうか。